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WEBサイトのアクセシビリティ

2017/12/26(火)
もう10年以上も前になりますが、WEBのアクセシビリティに配慮して制作してほしいと依頼をいただいたことがあります。ですがその後そのような案件もなく、特に、それに関して深くリサーチすることもありませんでした。ところが、この度ご縁があり、JIS X 8341-3:2016(WEBアクセシビリティに関する規格)に配慮したサイトを制作したいという方がおられ、本日、調べ物というか勉強しておりました。10年も経てば、状況というか内容、変わりますものね。

まず、JIS X 8341-3:2016というキーワードで検索すれば、わかるだろうと該当のページを見てみたものの、率直な意見として、とってもわかりにくく(苦笑)、導入のハードルが高いから、普及もなかなか難しいのだろうな、なんてことも思いつつ、ネットの海を数時間サーフィンして、ようやく概要が掴めました。どなたかのお役に立てるかもしれませんので、備忘録も兼ねて書いてみますね。


【JIS X 8341-3:2016に準拠したサイト制作の概要】
1.方針を決める
2.その方針を目標にサイトを制作する
3.方針に合っているか試験(チェック)をする
4.試験結果を公開する

1.「方針を決める」ことについて、規格はレベルA、レベルAA、レベルAAAと三段階あり、どのレベルに合わせてつくるか決めます。自治体などはレベルAAを目標に制作している場合が多く、総務省などでもこのレベルAAを目標につくることを推奨しているようです。たとえば、このレベルAA、どんなものがあるかというと、音声読み上げ機能などが該当します。この音声読み上げ機能、高額なようで(あくまで私の感覚ですが)、予算的なことを考えると難しいケースも多いのではないかと感じました。そもそも、規格が難解な言葉で書いてあるので、理解して方針を決めることも骨が折れると感じます(きっと頭の良い人が、頭の良い人同士で決めた規格でしょう/ヒトリゴト)

2.方針を決めたら、それを目標に制作します。目で見てわかりやすいところですと、背景色を変えたり、文字サイズの大きさを変えたり、音声読み上げ機能を付加したりということが浮かびます。それだけ対応したから大丈夫ということではないようですが、一つの対応の仕方かなと思います。ちなみに、背景色と文字サイズに関しては、こんなスクリプトを見つけました(レスポンシブサイトに対応しているかどうかなどの検証はしていませんが参考までに)

背景色と文字サイズを変更するスクリプト


3.次に実際に決めた方針に合っているかどうかチェック(試験)をします。試験の仕方としては40~50ページ程度ピックアップしてページ毎にチェックリストに合っているかどうか試験をすることを推奨しているようです。

4.試験結果をWEBサイトで公開します。自治体などでは、アクセシビリティのページを設けて試験結果を公開しているところが多いようです。


【まとめ】
依頼される方のご希望、ご予算、そしてつくり手側がどこまで対応できるかという点もあるかと思います。いずれにしても、JIS X 8341-3:2016に準拠したサイトの制作を希望される場合は、双方の意見のすり合わせが必要だと感じました。

そういえば、以前、目が不自由な方と話した際、WEBサイトの内容を音声で読み上げる機能があったらいいのにとお話しされていたのを思い出しました。その時、そのような機能が付加できないか調べたものの、気軽に導入できるサービスがなく断念したのです。私のリサーチの仕方が甘かったのかもしれませんが、気軽にそういった機能が盛り込めるのが理想ですよね。現時点では気軽にとはいかず、努力が必要ですが、時代とともに普及していくと良いなと感じました。


[追記]
この記事を公開した後、レベルAAでは音声読み上げ機能がなくても大丈夫というご意見をいただきました。実際のところどうなのか、確認できてきませんが、そういう見方があるようです。

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