秋の夜長、最近、映画を見ることが多いんですが、綾野剛さんが素敵で(色々な映画に出演されています)、どんな人なんだろうと調べたら、日本アカデミー主演男優賞を受賞された実力派の俳優さんだったんですね。そんなことも、わたし知らなくって。それで、その主演男優賞を受賞された作品「日本で一番悪い奴ら」を観てみました。
ご覧になった方もいらっしゃるでしょうけど、R15指定のオトナの映画でして娯楽的な要素が満載です(ガッカリ、というか喜ばないで?ください/笑)。が、それだけにとどまらず、その時代を象徴しているような、事件というか出来事を扱っていて、考えさせられました。実話を元にした映画だそうです。
1970年代以降、どんどん経済が成長して、成果をあげること、結果を出すこと、目に見える形を残すことが、世の中全体で求められていた時代だと思います。お金、出世、学歴、美しさetc.そのために努力することは良いとしても、努力の方向性がズレていき、モラルも倫理感もどんどん置き去りにされていくという・・・
はじめは、アレ?くらいの違和感が、徐々に大きくなり、ものすごい不協和音になって、全てが狂っていくという印象を受けました。
映画なので、脚色というか、誇張されている部分はあると思いますが、その時代の世の中全体とリンクしているなと感じました。そして、その形あるものに価値を置くあり方が崩れかけているのが、今なのかなという気がします。
学歴があっても、組織の中で出世しても(組織自体の形態が変わってきていることもあって)大丈夫とはいえない時代になりつつありますよね。
だからこそ、自分の気持ちに正直に生きられる時代でもあるのかなと思います。本心とは違うけれど長いものに巻かれていたら、自分も組織も世の中も、いつの間にか変なところにたどり着いてしまった、みたいなことは、きっともう無いのだろうと思います。もちろん絶対とはいえませんが、本心を大事にする生き方こそ、天に応援される生き方ではないかと思うのです。つまり、自分軸を大事にする生き方ともいえるかと。映画から、そんなことを考えました。